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店長がバカすぎて 早見和真:著 [感想・ネタバレなし]

こんにちは

 

今回は、2020年本屋大賞にノミネートされた作品「店長がバカすぎて」(早見和真 著)についてお話しします。

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店長がバカすぎて 表紙

 

こちらの本は、昨年(2019年)に発売されたもので、著者は早見和真(はやみかずまさ)さんです。

早見和真さんと言えば、私の中では一昨年に妻夫木智さんが主演で映像化された「イノセント・デイズ」が印象深く、同じ印象を持つ方も多いのではないでしょうか。

 

私は「イノセント・デイズ」を2017年に読んでいて、だいぶ前になるけれど今でもあのハラハラ感を覚えているぐらい印象的な作品でした。

しかし、今回の作品を読んだ後で思ったことは、本当に同じ人が書いたの?というものでした。

あくまで私の中でですが

「イノセント・デイズ」を考えていないと置いていかれる

作品とするならば、

「店長がバカすぎて」はただ流れてくるストーリーに身を任せてくださいね

というような感じでした。

 

さて、本題に入りましょう。まずはあらすじです。

 

「幸せになりたいから働いているんだ」谷原京子、28歳。独身。とにかく本が好き。現在〈武蔵野書店〉吉祥寺本店の契約社員。山本猛(たける)という名前ばかり勇ましい、「非」敏腕店長の元、文芸書の担当として、次から次へとトラブルに遭いながらも、日々忙しく働いている。憧れの先輩書店員小柳真理さんの存在が心の支えだ。そんなある日、小柳さんが店を辞めることになったと言われ・・・。

働く全ての人々に捧げるノンストップエンターテイメント。

 

過去にこんなにも身近に感じた作品があっただろうか。自分が普段接客業をやっているからというのもあるのだろうか。おかしなクレームをつけてくるお客さんも、尊敬できる心の支えである先輩も、そして厄介な店長も。どうしても全ての出来事が自分の身近で起きている出来事のように感じてしまって、なんだか滅入ってしまった。

 

最初から最後まで、ほとんどが店内での出来事で物語が進んでいき、その進み方がやけにゆっくりに感じられた。物語の展開は決して早くなく、むしろ遅く感じてしまう。

 

が、しかし。

 

集中が切れそう〜と鬱々とし始める頃にとんだサプライズが用意されてるのだ。

本を閉じてしまいそうになる頃に、「え?」と本を閉じることを許してくれないような展開が待ち受けてる。

 

これは、ずるい。ずるいなあ。読み切ることを諦めさせてくれない。

 

あともう一つ、面白いと感じられたのが書店員の仕事が書かれていたこと。今まで本を購入するときに帯に書いてある個人の感想の下に〈⚪︎⚪︎書店 ○○さん〉と書いてあるのを何気なく見ていたが、本当に書店員さんが書いたんてたんだ!と改めて認識した。本を売るために書店員が存在する、それだけでかっこいい。売りたい本をどうしたら売れるのか、必死に考えて、それでも結果が出ない時もあって。

 

「幸せになりたいから働いている」

じゃあ、ここで働いている意味ってなんだろう。幸せになれるの?

 

きっとこの本の主人公だけではない。働く全て人たちが壁にぶつかった時、もしくは存在意義という壁にぶつかった時に思うのだ。

 

「私が、ここで働いている意味ってなんなんだろう」と。

 

そうやって、消耗している人たちに対して、ほんの少しの勇気と、ほんの少しのやる気をくれるそんな本だった。

 

私は思ってしまった。

もう少しだけ、今の仕事を頑張ってみよう、と。

 

最後も、見事にやられてしまった。最後まで読んで良かったでしょうと言わんばかりのサプライズが用意されていて、完敗しました。

 

店長という肩書きを持つ者が身近にいる人、それだけじゃない働く人たちにぜひ読んで欲しい一冊です。

 

 

店長がバカすぎて

店長がバカすぎて

  • 作者:早見和真
  • 発売日: 2019/07/13
  • メディア: 単行本
 

 ↑こちらから飛べます。

 

早見和真さんを カズマさん だと思っていたけれど カズマサさん と読むことは初めて知りました。汗 恥ずかしい。

 

気になった方、ぜひ手にとってみてください。

 

では、また。